お待たせ致しました。
前回のブログでご紹介しました、成功の普遍的法則を”航空機産業への参入及び成功”に適用するとどうなるかを順番に説明していきます。
まず、成功の第一の法則は
「パフォーマンスが成功を促す。パフォーマンスが測定できない時には、ネットワークが成功を促す。」です。

では、航空機産業は、どうでしょうか?
徹底的にパフォーマンスが測定されます。
以下に、代表的な測定方法を示します。
1.認証取得状況
・品質マネジメントシステム(QMS:JIS Q 9100)
航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステムに関する国際規格。
・特殊工程 Nadcap
航空宇宙産業独自の品質認証。米国のPRIが定める。1990年に特殊工程管理の標準化や効率化を目指して創設され、現在は米ボーイングや欧エアバスなど50社以上の主要メーカーが、サプライヤーの製造工程の審査をPRIに委託。
2.製品品質状況
・エスケープ(不適合品を納入し、客先で発見されたもの)率
例えば、米国Pratt&Whitney社の合格基準は過去1年間でゼロ。
出所:P&Wの親会社であるRaytheon Technology Corporationが運営する
RTXサプライヤーゴールド
https://utcaerospacesystems.com/utc-supplier-gold/
3.製品納入状況
・定時納入率
これも、米国Pratt&Whitney社の合格基準は過去1年間で100%。
4.環境・安全衛生に対する取組状況
・環境・安全衛生に関するチェック項目の満足度
これも、米国Pratt&Whitney社の合格基準は80%。
などです。
OEM各社はそれぞれパフォーマンスを評価する基準を設け、その基準で徹底的にサプライヤーを管理し、見える化します。日本における、いわゆるティア1メーカーも同様に自社のサプライヤーを数字で管理します。
航空機産業に新規参入する場合、当然航空機産業での実績データはないのですが、その場合は他産業におけるパフォーマンスの提示が求められ、その数字が一定以上でないと参入はできません。
結論:
「航空機産業はパフォーマンスが測定できる世界。成功するためには、
パフォーマンスを継続して向上させていかなければならない」
身も蓋もない結論ですが、事実です。さらに、これだけで、新規参入できるわけではありません。
それは、次回の成功の第二の法則でご紹介します。
次のブログまで待てない.早く知りたいという方は,以下のお問い合わせにてご連絡ください.
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